インプラントとはどんな治療法?

歯の無くなった場合の治療法のひとつで、正確には歯の根が無くな った・歯の根が残せない場合の治療法です。
インプラントとは、 dental-implant からの輸入語で、日本ではインプラントと呼ばれてい ます。インプラント体を顎の骨に入れて、治癒後にその上に土台(アバットメント)・人工歯( 上部構造)をつける治療を、インプラント治療と呼びます。
ブリッジや入れ歯と違って、天然歯の状態により近い機能・ 形態の回復が得られます。また、隣の歯を削ったり、負担をかける必要がないため、インプラン ト治療を受ける人は近年、激増しています。
インプラント治療は、歯が無くなった
場合の第一選択の治療法として、欧米で認識されてい
ます。日本でも 2000 年以降は、大学・大学院でインプラント学講座ができるなどしており、
エビデンスをもった予知性の高い治療法として認識されています。
インプラント治療以外の選択肢
歯が無くなると、治療パターンは以下の4つしかありません。
インプラント/ブリッジ/入れ歯/何もしない
歯の数が少ない場合や、他の歯を削りたくない場合は、インプラントか入れ歯になります。 しかし、入れ歯はバネをかける歯が痛んだり、歯ぐきが痛くなったりとあまりよくありません。 ですので、必然的にインプラント治療は、歯が無くなった場合の第一 選択の治療法となります。

なぜ最近インプラントなのでしょうか?
- それは、 40 年以上にわたりデータが蓄積され、
とてもいい治療として認識されてきたからです。それまでは、エビデンスに乏しい治療法の1つと
考えられていました。
インプラントがもつ期間
インプラント材料自体はチタンですので、材料自体は半永久的にもちます。
長期的に安定させるためのポイントは3つです。
- インプラント体が骨とくっついている
- アバットメントのネジがゆるんでいない
- 上部構造が欠けたりせずに機能し、審美的であること
これらをクリアにするのには、定期的なメインテナンスが必要ですが、天然の歯であっても、同じくらいメインテナンスが必要です。インプラントは天然歯と違い、虫歯や根の病気にはなりませんので、メインテナンスは天然歯よりも簡単であるともいわれています。
当院はインプラント体・アバットメントに10年保証、上部構造に5年保証がありますので、安心してインプラント治療をお受け下さい。
インプラント治療の安全性は?
インプラント材料に用いられているチタンは、とても生体親和性が高くアレルギーの心配もありません。
処置においても、CTによる診断などを用いることにより、とても安全かつスピーディーに行うことができます。
インプラント治療は痛くないですか?
処置中痛みは全くありません。
無痛麻酔による麻酔・笑気吸入麻酔・静脈内鎮静により、寝ている間に処置が終わることがほとんどです。
静脈内鎮静を行わない場合でも、全く痛くなくすぐに処置が終わります。
インプラント治療の成功率・症例数はどのくらいですか?
当院の成功率は上顎 96.5 % 下顎 98.0 %です。
埋入本数は、年間約350本です。当院のインプラント体はすべて院長が埋入しており、すべてノーベルバイオケア社の製品で行っております。
失敗した場合は、抜歯後すぐに行った場合、交通事故でほとんど骨がなかった場合などのときです。1 度くっつかなかった場合でも、その後に骨ができるまで待ち、再度埋入を行います。
当院で最終的に上部構造が入らなかったケースは、1回もありませんのでご安心下さい。
インプラントの歴史
失った歯を人工材料で補う試みは古くから行われてきました。
紀元 2 世紀から 3 世紀の古代ローマ時代の人骨には、上顎の骨に鉄製のインプラントが埋まったのが発見されています。
5 世紀のマヤ文明の遺跡で発掘された下顎の骨には天然の抜いた歯2本と貝でできたインプラントが埋まっており、歯石がついている事からかなり長期に機能した事を示しており、世界で最初の実用に耐えたインプラントだと考えられています。
1910 年代にはインプラント治療が臨床に登場しました。
1910 年代にはバスケット型、 1930 年代にはスクリュー型、 1940 年代にはらせん型のインプラントが考案されました。しかし予後は著しく悪く時代とともに無くなっていきました。
1952 年スウェーデンのルンド大学で研究を行っていたペル・イングヴァール・ブローネマルク教授によって、チタンが骨と結合すること ( オッセオインテグレーション ) が発見され、チタンがインプラントに応用されるようになりました。これによりしっかりと骨に結合するインプラント治療が可能になりました。
動物実験を経て、 1962 年から人間に本格的にインプラント治療が行われるようになりました。
1982 年のトロント会議で予後 15 年の症例が報告され、北米を中心に普及が始まりました。
インプラントの形態は大きく分けてブレードタイプと呼ばれる板状のものと、ルートフォームと呼ばれる歯根様のタイプがありましたが、ルートフォームが主流になり現在に至ります。
ルートフォームは当初はシリンダータイプと呼ばれる滑らかな表面でしたが、ネジ状の形態の方が初期固定に有利とわかり、現在のインプラントにはネジ山(スレッド)がつくタイプになっています。
1991 年に表面が機械研磨(いわゆる削りだしの状態)より強酸で表面処理をした方が骨との結合がより強くなるという論文が発表され、それ以降各社表面をブラストや強酸により処理しラフサーフェス(微小粗雑構造)を作るようになり表面性状の良さを競っています。
このようなインプラントの改良により予後は日々向上しています。



